村田製作所の年収事例と福利厚生

村田製作所の年収モデル


25歳:平社員  500万円
30歳:主任   750万円
35歳:係長  850万円
40歳:課長  1,000万円
50歳:部長  1,700万円
55歳:役員  3,000万円

村田製作所の年収モデルは、25歳過ぎで年収は500万円を超え、30代で700万円以上となり、世間一般のサラリーマンと比べると高い給与水準、生涯賃金となっています。初任給こそ世間平均並ですが、賞与・ボーナスは毎年6ヶ月前後が支給され、一般職の女性社員であっても中小企業の総合職と変わらない額面をもらっています。日本国内のメーカーとしてはトップクラスの給与の高さで、上場企業の中でも年収ランキングは高いです。

入社年数が浅いうちは給料に差がつきにくく、同期入社の社員は全員一斉に昇給していきます(院卒社員は大卒社員より初任給が高めでスタートします)。目標の達成度合いに応じて変動する報酬制度がありますが、年収の変動割合としてはそれほど高くなく、社員間の差はおおむねプラスマイナス5%程度です。結果が出ていなくてもまじめに働いていればある程度は評価されるようになっています。むしろ輸出企業であるため、為替変動による影響の方が大きいです(特に円高が会社業績に大きく影響します)。

係長になると、役職手当が月額1~2万円程度付きますが、ベースとなる給与は主任や平社員と変わりません。課長職になると1,000万円超。ただし、年功序列の傾向があり、課長はどんなに出世が速い社員でも40歳前後です。

関係会社や子会社の場合は、40歳代で年収700~800万円と親会社(村田製作所)と比べるとひと回り少ない感じですが、世間的には高い給与ベースです。2014年10月から人事制度が大幅に改定され、年数加算率が低くなりました。今後は、年功の要素が低くなっていくと予想されます。



社内昇格試験


新入社員は、まずは社内の昇格試験(筆記試験、論文、面接)をクリアしなくてはなりせん。どんなに個人の業績を上げても、この昇格試験をパスしなければ給料の大幅な増額はないということです。この昇格試験は、平等に社員全員共通であるため、不透明感はない一方で、そのような試験が不得手ではあるものの、仕事では結果を出す社員も多くいるため、制度として問題があるとも指摘されています。

主任、係長には登用試験(S2職、S3職)があります。これは上司の評価によって合否が決まると言われていますが、上司の評価はイマイチでも真面目にペーパーテストで高得点を取れば合格できます。

管理職への登用は、社外の研修(試験)を経て、役員による面接、論文試験に合格する必要があり、これがかなりの難関試験となっています。管理職が飽和状態でポストが不足していることから年々狭き門となり、合格が厳しい試験となっています。ただ、役員や上司に気に入られているから昇進が約束されているわけではないため、比較的公平、公正な試験システムだと思います。



充実の福利厚生


京都を代表する大企業だけあって、村田製作所の福利厚生はかなり充実しています。昇給年1回、賞与年2回、通勤手当、超過勤務手当、扶養手当、住宅手当、契約会員制レジャーククラブ、スポーツ施設の利用優待制度、フィットネスクラブ、クラブハウス、テニスコート、社員食堂あり。事業所ごとにさまざまな文体クラブがあり、グラウンドなどの施設も利用可能。財形貯蓄制度や従業員持株会制度、慶事弔事の特別有給もあり、こうした福利厚生は給料明細には見えないものの、非常に手厚くなっています。

住居に関しては30歳未満までは借り上げ寮や社員寮を月額1万円で使用でき、若い社員であってもこうした住宅補助や入寮制度を活用して、出費を抑えることが可能となっています。社宅に関しても賃貸物件であれば会社の借り上げ制度があり、月10~13万円程度が支給され、自己負担は2~3万円程度となります。一方で持ち家には殆ど補助は出ません。会社起因の転勤に伴う家賃補助は手厚く、異動が多いことが前提の仕組みと言えるでしょう。

なお、本社は駅(JR長岡京駅)から近く、駅徒歩10秒というかほぼ直結。本社のオフィスは新しいこともあり非常にきれいで空調も良く温度も最適です。またトイレや給茶機コーナーもきれいで使いやすいです。